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「映画百選」その32・・・「ストップ・メイキング・センス」 [movie]


Talking Heads - Stop Making Sense [DVD] [Import]

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  • 出版社/メーカー: Palm Pictures
  • メディア: DVD


1984年公開。「羊たちの沈黙」のジョナサン・デミ監督の出世作。というよりコンサートフィルムの歴史的傑作。
1983年12月、ハリウッドのパンテージ・シアターで三夜にわたり繰り広げられた創造の現場。映画作家ジョナサン・デミは、撮影監督ジョーダン・クローネンウェス、トーキング・ヘッズと合流し…そして奇跡が起こった。この至福のコンサート映画は、シンガー兼ギタリストのデヴィッド・バーンによるステージ・コンセプトに従って進行し、あまりにも限定されたジャンルの壁を超越して、この種の映画の最高峰と言えそうな完成度を見せる。決して色あせることのない音楽の祭典は万人の悩みの特効薬。そして、ポリリズムに裏打ちされた緻密なポップ・ファンクこそはトーキング・ヘッズのトレードマークであり、輝ける怪人デヴィッド・バーンの内なる言葉なのだ。
ステージおよび映画は、音楽が解き放たれるとたちまち興奮に包まれる。スタートはバーンが裸舞台で奏でる「Psycho Killer」。ラジカセ1台だけの簡素な伴奏が印象的だ。「Burning Down the House」でさらにヒート・アップし、ヘッズとゲスト・メンバーたち全員によるパフォーマンスとなる。それは、まるで世界を高みへと導くために天からもたらされたような調べだ。ここで80年代ポップ史上もっとも幸運な観客たちの姿をあえて写さなかったデミ監督に祝福あれ。彼らが存在しなかったわけではないが、本作の視聴者は彼らを見るためにお金を出すわけではないのだから。エキセントリックな魅力を放つリーダーのバーン(中盤からは、もはや伝説となったぶかぶかのスーツを着て登場)をはじめとして、この音楽の喜びにあふれたサーカスは無粋な解説など必要としていない。実際に体験し、ハートと頭脳と骨の髄で感じ取り、大切な思い出のように刻み付けるべきものだ。1983年12月の3夜に、トーキング・ヘッズは愛と元気と楽しさを惜しみなく与えてくれた。これらが年月によって古くなることはあり得ない。デミ監督は、この誠意に満ちた創造活動を最小限に抑えた技巧でフィルムに定着させた。本作『ストップ・メイキング・センス』は愉悦への案内状。何度見ても絶対に飽きない作品だ。(Jeff Shannon, Amazon.com)
実に久しぶりの映画百選。シリーズ物も随分とほったらかしにしていたんだな~と。
さて今回は音楽映画。といってもミュージカルではありません。純粋なコンサート映像。しかしいわゆるアーティストのライヴビデオ物とは確実に一線を画している。これは間違いなく映画です。公開当時、あまりの評判に超ロングランとなったことは、単なるトーキング・ヘッズのファンのための映像記録でないことの証であると思う。
舞台の進行、映像のカット、出演者の動き、すべてが緻密に計算され、しかしそれらはあくまでも必然に自然に行われ、飽きることなくエンディングを迎える。もうね、圧巻です。ラジカセとギターでの幕開け。そこから既に「すげ~」と虜になること間違いなし。デビット・バーンがジャケットカバーでおなじみの「ズート・スーツ」なるブカブカ・スーツで踊りまくる頃には、すっかりコンサートの一員になっています。

私はLDを所有しているのですが、DVDとは構成が変わっているようです。ラスト曲であるはずの「Cross-Eyed And Painless」以降がボーナストラック扱いになっている。LDではちゃんと本編の中に組み込まれていたのに。なんとなくつながりが悪くなっているようです。DVDでリマスターされているので欲しいなとは思っているのですが、ちょっと二の足を踏んでいる状況。どうしようかな。ちなみに日本盤は絶盤状態です。高額で中古取引されていることからも衰えぬ人気の高さが伺える。

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